股関節の痛みが出始めたら…|股関節の総合的なストレッチ4選!
こんにちは!
今回は理学療法士の方が実際に行なっている、股関節の痛みを和らげるストレッチを紹介します。
「ストレッチをしていたら股関節を痛めてしまった」
「急に足を広げたら痛めてしまった」
などという方にはピッタリの内容です!
股関節に痛みを感じるという方、もしかしたら股関節周囲の筋肉が硬くなっていることが原因かもしれません…
現代は、座って仕事をする機会も多くなっています。座っている状態が長くなると、ずっと股関節を曲げている姿勢を続けていることになります。
その結果、股関節の動きが悪くなり、筋力が上手く発揮できなくなり、股関節への負担が増えて痛みが…
といった状態に陥ってしまうと大変です!
今回は、股関節の痛みが出始めたら…|股関節の総合的なストレッチ4選!というテーマで記事をまとめていきます。
なぜ、股関節の痛みが発生するのか
股関節に生じる痛みは、筋力と柔軟性のどちらも関連している可能性があります。
股関節の安定性に関連している筋肉の柔軟性の低下は、時に痛みを感じさせる原因となるでしょう。
股関節の痛みを放置していると、自然と痛みを避ける動作をするものです。
痛みを避けるための不自然な動作が続くと、一部の筋力のバランスや柔軟性が悪くなり、更に痛みが強く…
というように不調が長続きするかもしれません!
股関節の痛みを放置して、痛みを避ける動作方法が身についてしまうと、それを修正するのは難しくなってくるでしょう。
股関節の痛みの原因には、筋力と柔軟性のみでなく、病気が隠れていることもあります。
たとえば、変形性股関節症、大腿骨頭壊死、関節リウマチ、臼蓋形成不全などがあるでしょう。
特に、臼蓋形成不全は先天性に生じていることがあり、公益社団法人日本整形外科学会によると、日本人の成人女性の2〜7%、成人男性の0〜2%が股関節形成不全だとされています。
原因は不明であり、股関節の形成不全を元として痛みが生じてくるという可能性もあり得るのです。
変形性股関節症に影響することもあるでしょう。
変形性股関節症の治療や予防の1つの方法として運動があります。関節の安定のために筋力が影響するため、運動による効果が期待されているのです!
しかし、痛みが生じている状態で筋力トレーニングをするのは、なかなか難しい…
まずは、筋肉の柔軟性を確保して、痛みの少ない状態で筋力を強化していくという流れが大切です。
今回は、注意点を解説しながら股関節の柔軟性を改善するストレッチを解説していきます!
股関節の痛みを軽くするストレッチ3選!|痛みの注意点まで解説
股関節周りの柔軟性改善のためのストレッチ方法を紹介します!
比較的難しめなストレッチが多いです。しかし、効果的な運動を紹介しているため、リラックスして気軽に試してみてください。
もし、難しい時は筋肉を覚えた上で、難易度の低いストレッチを見つけてみると良いでしょう。
片膝立ちで腸腰筋のストレッチ
最初にご紹介するのは、股関節の前面を伸ばすストレッチになります。歩幅を大きくしたり、筋力の改善にも関連する内容なので、試してみてください!
このストレッチは、腸腰筋背骨・骨盤から大腿骨の内側にかけて付いている、深い位置にある筋肉を伸ばします。
座っている時間が長くなると、腸腰筋が縮まった姿勢でいることが必然的に多くなるため、腸腰筋が硬くなりやすいと言われています。
腸腰筋が硬くなると、歩幅を大きくして歩くことが難しくなります。そうなると、お尻の筋肉を使いにくくなり、筋力低下にも影響する可能性があるでしょう!
腸腰筋を柔軟にすることによって、日々の歩行から筋力低下を予防したり、筋力を改善することが大切です。
ストレッチ時の注意点を以下に示します!
- 骨盤をなるべく真っ直ぐにする
- 膝の位置が骨盤より後ろの方向へ行くよう意識する
- 腰痛やシビレが発生するようなら中止する
このストレッチの目的は、腸腰筋を伸ばすことです。
もし、筋肉がストレッチされる痛み以外の、別の痛みがある場合はやり方が間違っているか、他に痛みの原因がある可能性があるため注意しましょう!
方法を以下に示します。
- 壁に向かって片膝立ちをする
- 両手を壁に当てる
- 両手で体を支えながら体を前方に動かす肘は曲げて良い。膝より骨盤が前になるように意識する
- 30秒数える
- ゆっくりと元に戻す
- 反対の脚で同じ行程を繰り返す
比較的強いストレッチのため、難しい方もいるかもしれません。
ただ、このストレッチを行うことによって、殿筋の筋力強化のための土台作りにもなるため、有効なのです!
ストレッチが難しい場合は、より簡単なストレッチに挑戦してみるのも良いでしょう。
足クロスの片膝抱えで大殿筋のストレッチ
次にご紹介するのは、股関節の後面を伸ばすストレッチです。少し難しめですが、リラックスして挑戦してみてください。
このストレッチは、大殿筋という骨盤の後方から大腿骨の後面に付着している筋肉を伸ばします。
猫背になりやすい人は要注意です。
背中が丸くなり、骨盤が後ろに倒れているような姿勢を続けている場合、大殿筋が短くなっている状態が続くことになり、筋肉が硬くなりやすいといえます。
股関節だけでなく、腰にも負担がかかる可能性があります!
ストレッチ時の注意点を以下に示します。
- 曲げている股関節の前面が痛くならないようにする
- 力を入れすぎない
- 腰部の深部に重くてだるいような痛みが出たら中止する
このストレッチの目的は、大殿筋を伸ばすことです。伸びる筋肉の位置を確認して行いましょう。
もし、筋肉の場所以外の痛みやシビレ、感覚が鈍くなる症状が出てしまったら、無理せずに中止しましょう。
ストレッチの方法を以下に示します。
- 仰向けで両膝を立てた状態になる
- 片足を反対側の膝の上にかける
- 手の力を使いながら足を胸に近づける
- 30秒数える
- ゆっくりと元に戻す
- 反対の脚で同じ行程を繰り返す
このストレッチも比較的難しいです。
足をかけることが困難であったり痛みが強く生じる場合は無理せずに簡単なストレッチに変更することをオススメします。
片足開脚で股関節内転筋群のストレッチ
次にご紹介するのは、股関節の内側を伸ばすストレッチになります。
片足の開脚で行うため、両足で行うより簡単にできるのではないでしょうか!
このストレッチは、股関節内転筋群という主に骨盤から大腿骨にかけて付いている筋肉を主に伸ばします。
股関節内転筋群は数多くあり、人によって伸びると感じる部位もさまざまになるでしょう。
体を倒す方向を変えてみるなど、応用して自分に合ったやり方を見つけてみてください!
股関節内転筋群が硬くなると、股関節周囲の筋力に影響したり、膝にまで影響することもあるため柔軟に保つことはとても大切なのです。
ストレッチ時の注意点を以下に示します!
- 腕の力を使って勢いを制御する
- 骨盤から上体を倒すようにする
- 腰部の深部に重くてだるいような痛みが出たら中止する
このストレッチの目的は、股関節内転筋群を伸ばすことです。伸びる筋肉の位置を確認して行いましょう。
もし、筋肉の場所以外の痛みなどの症状が出てしまったら、無理せず中止した方が良いでしょう。
ストレッチ方法を以下に示します!
- 片足をあぐらの形、片足を外側に投げ出す形で床に座る
- 両手を前の床に付く
- 上体を前方へ倒していく※背中を丸めるのではなく、骨盤から体が倒れるように意識する
- 30秒数える
- ゆっくりと元に戻す
- 反対の脚で同じ行程を繰り返す
両足を曲げてみたり、両足を開いてみたり、体の倒す方向を変えてみたりすることでストレッチされる場所が変わります。
無理しない範囲で挑戦してみてください!
ボールを使って中殿筋のストレッチ
最後にご紹介するのは、股関節の外面を伸ばすストレッチです。
道具を使いますが、難しくはないので挑戦してみてください!
このストレッチは、中殿筋という骨盤の側面から大腿骨の外側に付着している筋肉を伸ばします。
中殿筋は、骨盤を支える重要な筋肉です。
負担がかかりやすい部位でもあるため、不自然に片足にのみ体重を帰るような姿勢を続けると筋肉の緊張状態が続いて硬くなることがあるでしょう!
中殿筋が硬くなると、股関節の安定性が下がって痛みに影響するだけでなく、腰痛に影響することもあります。
ストレッチ時の注意点を以下に示します!
- ボールの位置を中殿筋の位置に合わせる
- 手と足を使ってバランスを取る
- ストレッチの痛みが強い時は無理してボールを動かさない
このストレッチの目的は、中殿筋を伸ばすことです。
伸びる筋肉の位置を確認して行いましょう。
ストレッチの痛みが強い時は、手や足でコントロールしたり、ボールを転がさないようにしたりすることで痛みが軽くなるように調整しましょう!
ストレッチ方法を以下に示します。
- ゴルフボールやテニスボールなどの硬めのボールを床に置く
- 床に対して体が横を向くように肘と足を使って体を支える
- ボールの部位に中殿筋の位置がくるように身体を床に近づける※痛みに応じてボールを転がしてみても良い
- 30秒数える
- 反対の脚で同じ行程を繰り返す
腹筋などの筋力を使いながらストレッチすることになります。
バランスを崩さないよう、無理しない範囲で挑戦してみてください!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回のストレッチは、若干難易度が高めでしたが、股関節のストレッチから痛みの改善を図るために重要なポイントを複合的にできる内容を紹介しました。
股関節の痛みを良くするためには、ストレッチで柔軟性向上をしつつ、筋力向上に繋げていくことが大切です。
注意点を踏まえながら、できる範囲で簡単な運動から行うことで、自分の体の状態を確認することができます。
体の状態に合わせて、必要な部位の柔軟性改善や筋力増強に取り組むことが痛みの改善や予防になることでしょう。
もちろん、状況によっては専門家に相談する方が良い場合もあるので注意してくださいね。
是非、無理しない範囲で挑戦してみてください!