前屈が苦手な人必見!前屈ストレッチの3つのポイント

コラム

“前屈”と聞いて、あなたはどんなストレッチを思い浮かべますか?腿裏・膝裏を伸ばす前屈は、体力測定などで誰もが経験したことのあるストレッチの代表ですよね。前屈は柔軟性の指標として使われることも多く、他の人と競った経験がある人もいるかもしれません。本記事では、前屈のポイントを3つお伝えします。前屈が苦手な方必見です。

前屈ができるメリットとは?

前屈で伸びる筋肉


前屈には、座った状態で行う長座体前屈や、立位での前屈など様々なやり方があります。前屈でストレッチされるのは、“ハムストリングス”と呼ばれる腿裏の筋肉。骨盤・大腿骨から膝の裏まで伸びる筋肉の総称で、私達トレーナーやジムに通っている方には「ハム」でお馴染み。

ハムストリングスが硬いとどうなる?


このハムストリングスが硬いと、次のような状態・症状が現れます。
●腰痛
●猫背
●ぽっこりお腹
●骨盤の歪み

どれも慢性化すると、他の体の不調を引き起こしやすいものばかりです。
また日本人はハムストリングスが硬くなりやすいと言われ、肉離れなどを起こしやすい傾向にあります。大人になってから急に走り出したり、足を大きく振り上げる時に腿裏の肉離れを起こしてしまうのは、まさにハムストリングスの柔軟性不足が原因です。

前屈でハムストリングスを伸ばすメリット


ハムストリングスが硬いと起こる症状や状態を踏まえると、前屈には次のような効果が期待できます。
●腰痛が改善する
●猫背が改善し、姿勢が良くなる
●お腹が引き締まって見える
●運動による肉離れの予防

特に腰痛や猫背は、多くの現代人が悩まされている症状。思い当たる節がある方にはぜひ、これからご紹介する前屈のポイントを知って頂きたいです!

前屈の3つのポイント


ここからは、前屈が苦手な方必見!前屈ができるようになるための3つのポイントを紹介していきます。
これらのポイントを抑えた上で前屈に取り組むと、ストレッチの効果もグンと高まるのを感じるはずです!

前屈の3つのポイント【①膝を曲げ、背中を伸ばして行う】

まず、前屈で必ず抑えておきたいポイントがこちら『膝を曲げ、背中を伸ばして行う』です。前屈と聞くと、多くの方が膝をピンと伸ばして行うイメージをするかもしれません。しかしこの時、背中を丸め、なんとか指先をつま先や床につけようとしていませんか?実は、これではハムストリングスは効果的に伸ばせません。

ハムストリングスが硬い人が無理なく、かつ効果的にストレッチを行うには、膝を曲げて行うのがおすすめです。写真と一緒に詳しく説明します!

(×膝は伸びているが、背中は丸まっている)

(○膝を曲げ、背中を伸ばす)

〈やり方〉
1.両足を前に伸ばして座る。
※この時点で背中が丸まる人は、壁を背中にするか、お尻の下に集めのクッションを敷くと良いです。
2.両膝を曲げる。(たくさん曲げてOK!)
3.2のまま、骨盤を床と垂直にする(腰をまっすぐ伸ばすイメージ)
4.腰を伸ばしたまま、腿とお腹を近づけるように上体を倒す。
5.気持ち良いところでキープ(15~20秒)

膝を伸ばして背中を丸める前屈よりも、腿の裏がしっかり伸びている感じがしませんか?この『膝を曲げ、背中を伸ばして行う』が、前屈の基本になります。次に紹介するポイント2つでも、必ず意識して行ってみて下さいね。

前屈の3つのポイント【②片脚ずつ行う】

前屈のポイント2つ目は『片脚ずつ行う』です。
とてもシンプルですが、片方の膝を曲げて行う前屈の方が無理なく行えます。

〈やり方〉
1.両足を前に伸ばして座る。
※壁を背中にしたり、お尻の下に集めのクッションを敷いてもOK。
2.片方の膝を折り曲げ、外に開く。
3.ポイント①の要領でもう片方の膝も曲げ、腰を伸ばしたまま上体を前に倒す。
4.気持ち良いところでキープ(15~20秒)
5.反対も行う。

前屈の3つのポイント【③腿前を伸ばす】

前屈のポイント3つ目は『腿前を伸ばす』です。
前屈はハムストリングス=腿裏を伸ばすんじゃなかったの?と意外に思うかもしれませんが、これはシンプルな筋肉の仕組みを利用したもの。ハムストリングスを動かす時には、その反対側にある腿前の筋肉が協働・拮抗して働きます。つまり、腿前の筋肉を鍛えたり柔軟にすることで、ハムストリングスの働きも良くなるんです。

〈やり方〉
1.両足を前に伸ばして座る。
2.片脚を外側に折り曲げ、手を後ろにつく。
※腿の付け根から膝の前側にストレッチを感じればOK!
3.気持ち良いところでキープ(15~20秒)
4.反対も行う。

日本人は骨格上、腿前の筋肉ばかりが発達し硬くなりやすいと言われています。つまり、それが原因でハムストリングスが硬い、とも言えるのです。あなたもこのストレッチで腿前の柔軟性を確認してみて下さい。腿前を伸ばした後の前屈は、いつもよりやりやすく感じるかもしれません。

前屈ストレッチの3つのポイント【まとめ】


いかがでしたか?本記事では、前屈の基本からストレッチのポイントまでを解説しました。

●前屈で伸びるのは、腿裏の複数の筋肉=ハムストリングス
●ハムストリングが硬いと、腰痛や猫背、ぽっこりお腹の原因になる

前屈が苦手な人が絶対に抑えておきたい3つのポイントは
①膝を曲げ、背中を伸ばして行う
②片脚ずつ行う
③腿前を伸ばす
 でした!

これらのポイントを抑えることで、いつもの前屈とは一味違うストレッチの効果を感じられるはず!それぞれ一つずつでも、テレビを観ながら、寝る前など、毎日の習慣にしてみて下さいね。

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この記事を書いたトレーナー:美波
秋田を拠点に活動する、ヨガインストラクター。運動やトレーニングとしてのヨガはもちろん、ストレスや自分自身と上手に向き合うメソッドであるヨガの哲学に強く魅了され、「セルフメンテナンス」と「セルフラブ」を合言葉に、心も体もしなやかにほぐすヨガを届けるため奮闘中。