フリーランスとして働いている方で家族と一緒に自宅に住んでいる方もいらっしゃいますが、自分でアパートやマンションを借りて生活していかなければならない人もたくさんいらっしゃいます。
フリーランスだと、賃貸アパートやマンションを借りにくいのでしょうか?
フリーランスが賃貸契約が難しいのはなぜ?
フリーランスが賃貸契約が難しいといわれる一番の理由は、収入が不安定だからです。しかし、家族の住んでいる家に住んでいるフリーランスばかりではありません。実家から独立して自分で住むところを借りなければならない人や、仕事の都合のいい場所に引越しをしたい方もたくさんいます。
フリーランスは収入が不安定ですし、確実に稼いでいるフリーランスであっても周囲からは、収入が不安定と思われることがほとんどです。しかし、そのような場合でも、きちんと賃貸アパートやマンションの契約をすることができます。
賃貸契約をむすぶときに気をつけること
1.家賃、引越費用などを払うことができるか
賃貸契約をむすぶ前に、まずは、自分の収入で実際に家賃が払っていけるかどうかを確認しましょう。払わなければいけない費用は、月々の家賃だけではありません。
共益費、水道光熱費、インターネット料金、国民年金、国民健康保険、車があれば駐車場代や燃料費がかかりますし、引越しのときには引越費用、敷金、礼金も余分にかかります。保証会社を利用する場合には保証料もかかります。
引越しのときだけにかかる費用については、貯金から払うこともできますが、月々に支払っていかなければならないものは、月々の収入から払うことができなければ、貯金が底をついて生活ができなくなってしまいますので、しっかり計算して、賃貸契約をむすぶ計画をたてましょう。
2.どのような物件をさがせばよいか
いざ物件をさがすとき、仕事をするだけでなく生活するためにアパートやマンションをさがす場合には、できれば何部屋かある物件を選びたいものです。フリーランスで働く場合、収入や経費を自分で計算して、確定申告を行い税金を払うことになりますが、そのときに明確に仕事場と生活空間がわかれていれば、仕事場と生活空間の割合で家賃を経費とすることができるからです。
賃貸契約をむすぶときに必要な書類
気に入った物件があって賃貸契約をむすぶ段階になったら、必要な書類がいくつかあります。これらの書類は、仲介してくれる不動産屋が案内してくれます。不動産屋、大家さん、保証会社によっても必要な書類が違ってくることがありますので、まずは不動産屋に、どのような書類が必要なのかを確認するとよいでしょう。
賃貸契約をむすぶときには、賃貸契約書のほかに、収入を証明できる書類が必要なことがほとんどです。一般的には、住民税の課税証明書、所得税の納税証明書となります。
住民税の課税証明書は、1年間の所得もあわせて記載され、証明したい年度の1月1日に住んでいた自治体で発行されます。課税額が決まるのが毎年6月上旬ですので、5月までに請求すると、全前年度の証明書になります。所得税の納税証明書は、納税地の税務署で発行されるものです。所得税の納税証明書のかわりに、確定申告書の控えでもよいことがあります。
場合によってはこれらの書類の必要がないときもあります。まず、1年間の収入がどのくらいかを不動産会社で契約するときに記載することがありますが、筆者が契約をしたときには、この記載だけで証明書は必要ありませんでした。保証会社を使う場合には、審査の結果によって、収入が入ってきている通帳のコピーを求められることもあるようです。
収入の審査は、一般的に、1年間の家賃が年収の30%以内かどうかを目安に行われているようです。
連帯保証人はどうしたらよいか
連帯保証人が必要な場合、家族しか連帯保証人になることができないことが一般的です。
ただし、家族に頼むことができない場合には、保証会社を利用することで連帯保証人が不要になることがあります。筆者は、保証会社を利用して賃貸契約をむすびましたが、この場合でも緊急連絡先として、家族へ電話確認は必要でした。保証会社にもよりますが、過去にローンの不払いなどの経歴がなければ保証会社の審査はあまり厳しくないようです。
保証会社を利用すると保証料がかかり、1年ごとに更新料もかかります。初回は、一ヶ月分の家賃の20%から全額で、1年ごとの更新料は保証会社によって違うようです。保証会社や保証内容にもよりますが、保証料が高額でなければ、頼みづらい家族に連帯保証人になってもらうよりは気楽でよいではないでしょうか。
自宅として借りたアパートやマンションを事業に使うことができるか
自宅として借りたアパートやマンションを事業に使うことができるかどうかは、賃貸契約の内容によります。自宅用のアパートやマンションであれば、事業で使うことが禁止されているケースがほとんどです。
フリーランスの場合は、個人事業主として税務署に開業届を出さなければならず、開業届には事務所の場所を記載しなければなりません。このときに、別に事務所がなければ、自分の住んでいる場所を事務所として記載することになります。大家さんや管理会社に黙って、住んでいるところを事務所として開業届を出してしまうと、契約違反になってしまうこともあります。その物件が事務所として使用できるかどうかの確認は忘れずきちんと行わなければなりません。
大家さんによっては、そこにたくさんの人が出入りするような商売を行うわけでなく、自宅でパソコンを使って仕事をする程度なら許可してくれる場合もあります。たとえば、筆者の場合は、事前に不動産屋から事務所としてしようしないかどうかを確認されましたが、不特定多数の人が出入りするわけではなく、在宅ワークと同じような感じで自宅で仕事をする程度なら問題ないと言われました。また、最近では事務所にも使うことができるSOHO可能物件として扱われている居住用の物件もあります。
最後に
フリーランスで仕事をしている場合には、自分の住んでいるところが仕事場所になることが多いので、賃貸契約をするときには、気に入ったいい物件を選びたいものです。きちんと家賃などを払っていけるのであれば、賃貸契約をむすぶことは難しいことではありません。
ただし、今まで収入が不安定で税金の未払いがあったり、クレジットカードの返済が滞った敬礼気があると、ブラックリストにのってしまっていて、審査がとおらないこともあります。払わなければいけないお金をきちんと払ったうえで、賃貸契約をむすぶようにしましょう。
不動産屋に相談することで、親身になって条件にあった物件を探してくれると思いますので、引越しを考えている方は、ぜひフリーランスとして働くためにも、気に入った物件をさがしてくださいね。